Unity 5 日記 2 スクリプトの作成
前回は GameObject の追加とギズモを使った操作までを行った。 Unity入門 (全26回) - プログラミングならドットインストール ではこの後 Transform 、 Material の操作、 Rigitbody 、 Directional Light 、 GameObject の階層化、 Prefab が紹介されているが、それらを全てすっ飛ばして Script の追加に入っていく。 Visual Studio がインストールされている前提で話を進める。
プログラマ諸氏におかれては、さっさとプログラムに入って一先ず入力を受け取ってオブジェクトを動かしたくて仕方ないと思われるので、まずは Hierarchy ペインの Create ボタン 3D Object -> Cube で適当に GameObject を追加する。
次に、作成した GameObject を Hierarchy ペインから選択し、 Inspector ペインの最下部の Add Component をクリックしてコンポーネントを追加する。上部メニューの Component から追加してもよい。今回は New Script を選択し、名前を設定、 C Sharp のスクリプトを追加する。
スクリプトを追加すると Project ペインの Assets の中にファイルが追加される。ファイルをダブルクリックすると自動的に Visual Studio が立ち上がり、プロジェクトが生成され、ファイルが開かれる。自動生成したクラスは MonoBehaviour
を継承しており、メンバ関数 Start
と Update
関数が最初から定義されている。
不思議な事に、ファイル名とクラス名は一致していなければ Unity 側でうまく動かない一方で、クラスを名前空間に入れる分には特に問題なく動く。謎である。関数 Start
はオブジェクトの生成時に一度だけ呼ばれる。一方 Update
は毎フレーム呼ばれる関数である。
この時、すでに存在するクラス名を指定しようとすると、新しくファイルを追加出来ない場合がある。 Assets 内を適当に右クリックして新規ファイルを作成し、ドラッグ & ドロップで GameObject に Attach した方が良いのかも知れない。 そもそも名前空間で区切りながら同じ名前の複数のクラスを作成したいと考えていないが出来ないらしい。無念。
以下のように記述する事で、入力に応じてオブジェクトを移動する事が出来る。
public class NewBehaviourScript : MonoBehaviour { // Use this for initialization void Start() {} // Update is called once per frame void Update() { var x_axis = Input.GetAxis("Horizontal"); var y_axis = Input.GetAxis("Vertical"); var velocity = new Vector3(x_axis, y_axis, 0); this.transform.position += velocity; } }
Input
は UnityEngine.Input
クラスである。このクラスは静的メンバ関数 GetAxis
を持っており、引数 axisName
によって識別される Unity 側で仮想的に定義された軸の入力値を取得する事が出来る。
取得した値をベクトルに変換し、 MonoBehaviour
クラスのデータメンバである transform
を操作して実際の移動を行う。丁度、このデータメンバは Inspector ペインに表示される Transform の内容そのものである。
あとは画面上部の再生ボタンを押せば、ゲームが動作を開始する。ちなみに Visual Studio 側から Unity にアタッチすれば、簡単にデバッガも動いてしまう。
これで晴れて C# を使用して、スクリプトによるオブジェクトの操作が出来た事になる。カメラやライトの制御をきちんとしないと Game 内での実際の見え方は奇妙になるが、そこは適宜調整してやればよいだろう。あとは、オブジェクト間で互いに情報を取得するための手段と、オブジェクトの生成と破棄を行う仕組みがあれば最低限のゲームを作成する事が出来る。